「ここに棚ほしいなぁ…」──そう思ってから、もう何ヶ月たったんやろ?
どうも、マヤキータです。
壁に棚を付ける方法は、L型金具だけではありません。
壁の素材や置きたい物に合わせて、もっと手軽で見た目もスッキリした方法があります。
この記事では、初心者でもできる棚板の取付け方法4種類を紹介します。
工具がなくても始められる方法から、しっかり固定できるタイプまで、順番に解説します。
浮かせるんやなくて、“落ちへんように”するほうやね。
ではさっそく、あなたの部屋にぴったりの取付け方法を見ていきましょう。
DIYの最初におすすめ!L型金具で棚板を取り付ける方法

L型金具を使えば、棚板の下からビスで固定するだけ。
見た目がスッキリして強度も十分、DIY初心者に一番人気の方法です。
ただし、取り付ける壁が石膏ボードの場合は、ビスが効かず抜けやすいので注意。
そのときは、石膏ボードアンカーを使えばしっかり固定できます。
石膏ボードへの固定とおすすめアンカー もチェックしておきましょう。
棚板を止める時の注意点
棚板を止めるときは、板の厚みより短いビスを使いましょう。
長すぎると、棚板を突き抜けてしまうことがあります。
取付のポイント
人の目で水平(まっすぐ)を判断するときは、近くに比較するものがあるとわずか1mmのズレでも傾きがわかります。
逆に、周囲の物がもともと少し傾いている場合、棚を正確に水平に取り付けても斜めに見えることがあります。
そのため、よほど天井が歪んでいない限りは、天井から寸法を測って位置を決めるのがポイント。
見た目の印象が整い、自然に“まっすぐ”に見える仕上がりになります。
スリット柱(チャンネルサポート)を取り付けてみよう!

スリット柱(チャンネルサポート)は、棚の高さをあとから変えられる便利な金具です。
柱にはいくつかの形状があります。
ハット型(帽子型)

断面が帽子のような形で、正面から左右2本のビスを打てます。
強度が高く、重量のある棚にも対応できます。
シングル型

正面に1本だけビスを打つ細身のタイプ。
見た目がすっきりしていて、軽めの棚や小物用に適しています。
下地にしっかり固定すれば、強度的にも問題ありません。
※ボードアンカーで下地を作った場合は耐荷重に注意。
本来スリット柱は壁の中に埋め込んで施工するものですが、
DIYでは表面取り付けでも十分な強度があり、見た目も悪くありません。
ダブルスリット型(W)

中央にスリットが2本並んだタイプ。
1本で左右の棚板を支える構造なので、ブラケットが横並び(ほぼ密着)になります。
配置が S(シングル)・W(ダブル)・W・W・S の場合は 4スパン構成 です。
Wの位置では棚板がつながらず、スパンごとに独立しています。
そのため、ブラケット芯間の違いによって棚板寸法の調整が必要です。
使用するビス
柱の取り付けには細めのビスを使用します。
柱をまっすぐ立てるコツ
柱を正確に垂直に立てるには「下げ振り(すい)」を使うのが確実です。
高価なレーザーを使わなくても、簡単に精度を出せます。
下げ振りを自作する方法
用意するもの
- 糸
- 5円玉または50円玉(おもり)
- 割りばし or 虫ピン
- マスキングテープ(虫ピンを使う場合は不要)
糸の先に5円玉を結び、壁の上から垂らすだけ。
おもりが壁に触れないようにして、糸の真下に上と下2か所の印をつけます。
その2点を結んだ線が垂直の基準線になります。

柱をこの線に合わせて固定すれば、まっすぐ立ちます。
複数の柱をまっすぐにそろえるポイント
最初の1本を正確に立てたら、それを基準にして2本目以降を配置します。
メジャーを使って水平方向に寸法を取るようにしましょう。
柱の間隔は棚板の幅に合わせて、棚板の端が柱から50〜100mm出るくらいが見た目バランス◎です。

棚受け(ブラケット)を取り付けよう!
棚受けは棚板を支える金具です。
棚板の奥行き(D)に合ったブラケットを選びましょう。

たとえば棚板の奥行きが200mmなら200のブラケットを選べばOK。
180mmなら150のブラケット、といった具合です。
木棚用ブラケットは150・200・250・300mmのように50mm刻みで展開されています。
棚板を取り付ける手順
- スリット柱に棚受けを左右同じ高さに引っかける
- 棚板を上にのせる
- 棚受けをスリット柱に対して直角に調整
- 棚板の左右の出幅をメジャーで測り、均等にそろえる
- 棚受けのビス穴に印をつける
- 棚板を外して、作業しやすい場所でビスを取り付ける
(※ビスが棚板を突き抜けないよう注意) - 棚板を戻して固定
もし棚受けがスリットにうまく入らない場合は、
ビスを少しゆるめた状態で差し込み、取り付け後に本締めすればOK。
棚板を差し込む方式

角材と角材の間に棚板を差し込むだけのシンプルな工法です。
写真の棚板は18×24mmの集成材を使用。奥行を24mmにして、裏に木工用ボンド+正面からビス止めしています。
奥行が24㎜しかないので重い物を乗せるのはちょっと無理ですが、それなりに強度は出ます。


上段の棚板奥行Dは300mm。しっかりした安定感があります。
棚板の厚みの間隔を決めるポイント
棚板の厚みに合わせて角材を配置します。
18mm厚の棚板なら、メジャーで測るより現物(端材)をそのまま挟んで固定したほうがズレにくく正確です。
棚板をワイヤーで吊り下げて取付けてみよう

天井や上部の壁からワイヤーで吊るタイプの棚です。
カフェ風のインテリアにしたいときにぴったりの方法です。
使っているのは、たとえばこんなワイヤー金物です。
棚板に穴をあけてワイヤーを通し、上部の金物で高さ調整します。
最初は少しむずかしそうに感じますが、手順通りにやればきれいに仕上がります。
ワイヤー棚を作るときの注意点
- フックや金物の耐荷重を必ず確認する
- 天井や壁の下地がある位置に金物を固定する
- 棚板の厚みは最低でも21mm以上にする
- 穴あけは、太いほうを貫通させないように調整する
- ワイヤーは少し長めに仕入れて現場でカットする
その他の取付け方(インロー金物など)
DIYのレベルを少し超えますが、「こんな世界もある」という感じで、インロー式の棚受けも紹介しておきます。

壁ができる前に、あらかじめ金物を壁の中に仕込んでおく工法です。
壁から飛び出している金物に、加工した棚板を差し込んで固定します。

見た目もスッキリしていて強度も抜群ですが、棚板側の加工精度がかなりシビアです。
金物さえ手に入れば理屈は簡単ですが、DIYでいきなり挑戦するには少しハードル高め。
壁に穴をあけられない場合は2×4突っ張りを使う
賃貸などで「壁に穴をあけたらダメ!」という場合は、2×4材(ツーバイフォー)の突っ張り柱を使う方法があります。
2×4材を床と天井で突っ張って「仮の柱」を立て、
- その柱に直接棚板を固定する
- ベニヤ板を張って“もう1枚の壁”を作り、その壁に棚を付ける
といった使い方ができます。
ホームセンターでは「2×4材 2400mm」などの名前でよく売られています。
突っ張り金具も、ジャッキタイプなどいろいろな種類があります。
まとめ:自分の家と用途に合った棚の付け方を選ぼう
後付けで棚を取り付ける方法は、どうしてもある程度は限られてきますが、
ホームセンターやネットで金物を眺めていると、
「こんな金物あったんや!」
「なにこれ、絶対誰かロマンで作ったやろ」
みたいな、新しいパーツがどんどん出てきています。
- とにかく簡単に1枚だけつけたい → L型金具
- 高さを変えたり棚を増やしたりしたい → スリット柱+棚受け
- 造り付け風でスッキリさせたい → 差し込み方式
- 見せる収納・カフェ風にしたい → ワイヤー吊り棚
- 壁に穴をあけられない賃貸 → 2×4突っ張り
「どうしようかな…」「ここもうちょっとこうしたいな…」と悩みながら作るのも、DIYの楽しみのひとつです。


