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飲料水の基礎まとめ
ー 目次 ー
pHってなに?
pH(ピーエッチ)=水や水溶液が「酸性・中性・アルカリ性」のどれ寄りかを表す数値です。目盛りはふつう0~14、7が中性。数字が小さいほど酸性寄り、大きいほどアルカリ性寄りになります。
- 水素イオン(H+)=酸っぱさの正体が多いほど酸性寄り。pHはその量を間接的に見ています。
- 1段(1pH)違うと約10倍の差(pH5はpH6より酸性が約10倍強い)。
ざっくり例(目安):レモン汁 pH2/コーラ pH2–3/コーヒー pH5前後/牛乳 pH6.5前後/水道水 pH6.5–7.5前後/重曹水 pH8–9
飲料水で「ちょうどいい」pHの目安
- pH6.5~8.5くらいが、味・器具・配管にもやさしく、日常の飲用に向く目安。
- 日本の水道水は多くの地域でこの範囲(地域差あり)。
- アルカリイオン水=電気分解などで作る、ややアルカリ寄りの水。
- 水素水=水素ガスが溶けた水。pHの話とは別物(アルカリとは限らない)。
酸性(pH7未満)ってどんな感じ?
味:さっぱり・キュッと酸味。コーヒーやお茶の酸味が出やすいことがあります。
歯:強い酸性飲料をだらだら口に含む習慣はエナメル質に負担。ただしふつうの飲用水はそこまで酸性ではありません。
器具:金属配管やポットの材質によっては、低すぎるpHで影響が出る場合あり。
塩基性(アルカリ性/pH7超)ってどんな感じ?
味:口当たりをまろやかに感じることがあります。コーヒーは苦味が立ちやすい方向に。
家事:石けんカスが出やすい/やかん・加湿器の白い固まり(スケール)が付きやすい場合あり。
水槽のpHの目安(淡水・海水)
数値はあくまで目安。いちばん大事なのは安定(1回の水換えで±0.3以内が安心)。
- pH:酸性~アルカリ性の度合い(7=中性)。
- KH(炭酸塩硬度):pHのクッション。低すぎるとpHがブレやすい。
- GH(総硬度):Ca・Mgなどの量。生体や水草の好みに関係。
- 海水:比重1.023–1.026(35‰前後)もあわせて管理。pHはやや高めが安定。
種類 | pH目安 | ひとこと |
---|---|---|
金魚 | 7.0–8.0 | 丈夫。ややアルカリ寄りでもOK。 |
グッピー/モーリー(卵胎生) | 7.0–8.0 | 硬め・アルカリ寄りを好む。 |
ベタ | 6.5–7.5 | 強い流れ・急変NG。 |
ネオンテトラ | 6.0–7.0 | やや酸性・軟水が楽。 |
カージナルテトラ | 5.5–6.8 | 酸性寄りが得意。 |
ディスカス | 5.5–6.5 | 高水温・低pH・軟水寄り。 |
ネオカリディナ(ミナミ/チェリー等) | 6.5–8.0 | 丈夫。7.0前後が扱いやすい。 |
カリディナ(ビー/クリスタル等) | 5.5–6.8 | 低pH・軟水を好む。安定最優先。 |
ヤマトヌマエビ | 6.5–8.0 | 丈夫。酸欠と急変に注意。 |
アフリカンシクリッド(マラウィ湖系) | 7.8–8.6 | 硬水・アルカリ寄り。 |
アフリカンシクリッド(タンガニーカ湖系) | 8.2–9.0 | さらに高め。サンゴ砂が定番。 |
海水(魚のみ) | 8.0–8.3 | 比重とKHもあわせて管理。 |
海水(サンゴ混泳) | 8.1–8.4 | 光・KH・Ca・Mgのバランス重要。 |
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使い分けのコツ(実用)
- コーヒー:中性寄り(pH6.5–7台)+軟水だと酸味が素直。アルカリ寄りだと苦味が出やすい。
- 緑茶・だし:中性~わずかに酸性寄り+軟水が◎。渋味控えめ・だしが出やすい。
- 炊飯:中性寄り+軟水でふっくら。ミネラル多すぎ・pHが極端だと硬さやにおいに影響も。
- 調乳・服薬:極端でないpHの軟水が無難。必ずメーカーの指示を優先。
よくある疑問にサクッと回答
- アルカリイオン水は体にいい? → pHだけで健康効果は断言できません。飲みやすさや味の好みでOK。
- 水素水=アルカリ? → ちがいます。水素の有無とpHは別。中性の水素水もあります。
- 家でpHを測れる? → リトマスや試験紙で手軽に/簡易pHメーターならより正確(たまに校正)。
- pHは変わる? → はい。開栓後は空気の影響で少し動きます。ふたをして保管を。
比較:直結ROとボトル宅配、どっちが家に合う?(実体験で比較)
まとめ
- pHは酸性~アルカリ性の度合いを示すスケール(7が中性/1段で約10倍差)。
- 飲料水はpH6.5~8.5が目安。味や抽出の出方にも影響。
- 水槽は生体に合わせつつ安定最優先(急変させない)。
- 極端をねらう必要はなし。好み+用途で選ぶのがラク。