自然塩とは何か|言葉のイメージと本当の意味
「自然塩」ってよく見るけど、よく分からない
スーパーでもネットでも、「自然塩」という言葉はよく見かけます。
パッケージには、
・体によさそう
・ナチュラル
・昔ながら
・ミネラルたっぷり
そんな雰囲気の言葉が並んでいることが多いです。
なんとなく、
「精製塩より良さそう」
「普通の塩より体にいい気がする」
そんなイメージを持っている人も多いと思います。
でも、ここで一回だけ冷静に考えると、ちょっと不思議なことに気づきます。
・自然塩って、どうやって作ってるの?
・海水塩?岩塩?どれ?
・精製塩じゃないってこと?
・何を基準に“自然”なの?
はっきり説明しようとすると、意外と答えられません。
この記事では、「自然塩」という言葉そのものを整理して、
この言葉が何を意味していて、何を意味していないのかを、できるだけ分かりやすく解説します。
自然塩は「塩の種類」ではない
いきなり結論から言います。
・自然塩は、作り方の名前ではありません
・自然塩は、原料の名前でもありません
・自然塩は、法律で決まった正式な分類でもありません
つまり、
自然塩=塩の種類ではない
ということです。
もっと分かりやすく言うと、
・自然塩=「こういう塩です」と説明できる中身のある言葉ではない
ということです。
塩の分類ってどうなっている?
塩は、ふつう次の2つの考え方で整理されます。
原料で分ける(なにから作るか)
・海水から作る塩(海水塩)
・岩塩
・湖塩
これはとても分かりやすい分類です。
作り方で分ける(どう作るか)
・精製塩
・再製塩
・(未精製寄りの塩 など)
これは「工程」での分け方です。
でも自然塩は、どこにも入らない
「自然塩」をこの分類に当てはめようとすると、こうなります。
・原料の分類に入らない
・作り方の分類にも入らない
つまり、
自然塩は、分類表の中に置けない言葉
なんです。
海水塩なのか岩塩なのかも分からない。
精製なのか、再製なのかも分からない。
「自然塩」という言葉だけでは、
その塩の正体は判断できません。
じゃあ自然塩って何なの?
一番近い言い方をすると、これです。
・自然塩=イメージの言葉
・自然塩=印象のラベル
・自然塩=“よさそう”をまとめた呼び方
「自然」という言葉が持つイメージがあります。
・安心そう
・体にやさしそう
・人工的じゃなさそう
・昔ながらっぽい
そのイメージを、塩にくっつけた言葉が「自然塩」です。
中身の定義ではなく、印象の言葉です。
なぜ広まったのか?言葉として使いやすかったから
自然塩が広まった理由は、とてもシンプルです。
・健康を意識する人が増えた
・「精製塩は悪い」という話が広がった
・自然=安全というイメージがある
・商品として売りやすい言葉だった
この流れです。
健康に不安がある
↓
体に良さそうなものを探す
↓
「自然」という言葉に安心感を感じる
↓
「自然塩」という言葉が魅力的に見える
つまり、
自然塩は“成分”より“安心感”で選ばれる言葉
ということです。
よくあるイメージ構図
よくあるイメージは、だいたいこんな感じです。
・自然塩=体にいい
・精製塩=体に悪い
・ミネラル=健康
・添加物=悪
これはとても分かりやすい考え方ですが、
現実はここまで単純ではありません。
塩はそんなに単純じゃない
塩を現実的に見ると、影響するのはこういう点です。
・味
・料理での使いやすさ
・粒の大きさ
・溶けやすさ
・価格
・保存性
成分としての違いもありますが、
・ミネラル量の差は、量としては小さいことが多い
・健康に大きく影響するのは、種類より「量」
というのが現実です。
つまり、
体への影響で一番大きいのは「どの塩か」より「どれだけ使ったか」
です。
自然塩で迷う理由
自然塩で迷う人が多い理由は、
・言葉があいまい
・中身が分からない
・イメージだけが先に立つ
・「良さそう」という感覚で選ばれる
からです。
でも実際は、
「自然塩だから安心」
「精製塩だから危険」
という単純な話ではありません。
もう一回シンプルに整理する
自然塩について、もう一度だけまとめます。
・自然塩は、塩の種類ではない
・自然塩は、作り方の名前でもない
・自然塩は、正式な分類用語でもない
正体はこれです。
・自然塩=イメージの言葉
・自然塩=印象で作られた呼び方
じゃあどうやって塩を選べばいい?
おすすめの考え方は、とてもシンプルです。
・料理に合うか
・味が好みか
・使いやすいか
・価格的に続けやすいか
思想やイメージよりも、
生活の中で使いやすいかどうか
で選ぶ方が、現実的で後悔が少ないです。
自然塩という言葉に振り回されないために
自然塩という言葉は、
・分類の言葉ではありません
・中身を説明する言葉でもありません
・成分を示す言葉でもありません
あくまで、
「よさそう」という印象をまとめた言葉
です。
大事なのは、
・言葉ではなく中身
・イメージではなく用途
・思想ではなく現実の使い方
塩は思想で選ぶものではなく、
生活の道具として選ぶものです。
個人的な結論
正直な話をすると、
自分は「この塩じゃないとダメ」という考えは持っていません。
・岩塩で漬物を作ることもある
・味噌を岩塩で仕込むこともある
・精製塩だから不味い、とは思わない
・海水塩だから特別うまい、とも思わない
正直、料理にしたら細かい違いはよく分からないです。
単体でなめた時に、
・なんとなくおいしい
・なんとなく好き
その感覚の方が強いです。
「沖縄」とか「海」とか書いてあると、
きれいな海のイメージで買ってしまうことも普通にあります(笑)
精製塩は「しょっぱい感じ」が強いから、
なんとなく海水塩を選んでるだけ、という感覚もあります。
結局やってることはシンプルで、
・溶けやすい塩は料理用
・岩塩は仕上げ用
・味と使いやすさで使い分け
これだけです。
体にいい・悪いについても、
「塩の種類」より「摂取量」だと思っています。
だから結論はこれです。
好きな塩を使えばいい。
気に入ってる塩を使えばいい。
イメージで選んでもいい。
健康は塩の思想で決まるんじゃなく、
量と生活習慣で決まると思っています。
塩の分類構造全体については、以下の記事で整理しています。
▶ 塩の種類と分類|原料と工程で見る塩の構造
