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飲料水の基礎まとめ
「不純物のないきれいな水は体に悪い?」「超純水を触ると手が荒れる?」といった噂を見かける今日この頃どうもマヤキータです。
結論から言うと、少量を飲む・短時間触れる程度で健康被害は通常ありません。ただし味や用途の向き不向きはあります。詳しく整理します。
純水・超純水とはどんな水?

水に溶け込んだミネラル成分や微生物などの不純物が非常に少ない水を総称して「純水」と呼びます。代表的な作り方は次のとおり。
- RO水(逆浸透膜):半透膜で水分子だけを主に通し、イオンや塩類を除去。
- 脱イオン水(イオン交換樹脂):陽イオン・陰イオン交換樹脂で溶存イオンを交換・除去。
- 蒸留水:沸騰→蒸気→冷却で得た水。
逆浸透膜(RO)のイメージ
濃度差で水が自然に移動するのが正浸透、濃い側に浸透圧以上の圧力をかけて水だけ逆方向に移動させるのが逆浸透です。家庭用RO浄水器でも作れますが、装置価格やメンテナンスがポイントになります。
イオン交換樹脂(脱イオン)

水中のNa+などの陽イオンを樹脂のH+と交換します。

水中のCl−などの陰イオンを樹脂のOH−と交換します。交換後にH+とOH−が結合して水(H2O)となるため、溶存イオンが減ります。樹脂は飽和すると性能が落ちるため、メーカー指示で交換・再生が必要です。
蒸留水
沸騰させた蒸気を冷却して得る水。装置や環境により微量のガスや有機物が混入することはありますが、飲用として問題のないレベルで利用されます。
超純水
純水をさらに高度に精製した水の通称。統一規格はなく、電気伝導率・TOC(全有機炭素)・微粒子などの指標でグレードを表します。半導体や医薬・研究用途などで使われます。
純水・超純水は危険?安全?

結論:日常量(コップ1~数杯)を飲む・短時間触れる範囲で有害とは言えません。歯が溶ける等の極端な話は、条件を無視した誤解が多いです。
- 飲むこと:ミネラルが少ないため味は平板(おいしく感じにくい)になりがち。長期に「それだけ」を常飲する必要性は薄く、食事から十分にミネラルがとれていれば問題は生じにくいと考えられます。
- 歯が溶ける?:エナメルが溶ける主因は酸(低pH)です。純水は酸性飲料ほど低pHではなく、通常の飲み方でエナメルに実害を与える可能性は極めて低いと考えられます。
- 手が荒れる?:超純水は皮脂や溶けやすい成分をわずかに奪いやすく、長時間の浸漬で乾燥を感じることはありますが、短時間触れた程度で急に荒れるものではありません。
- 注意:どんな水でも短時間に大量摂取すれば水中毒のリスクがあります。量とペースが大切。
用途の目安:調乳や薬の服用には「ミネラルの少ない水(軟水・RO・純水)」が無難。だし取りや和食にも低ミネラル水が向きます。日常の飲用は、味の好みと体調に合わせて選びましょう。
まとめ
- 純水・超純水は不純物が非常に少ない水。作り方(RO/イオン交換/蒸留)により性質が近い。
- 少量の飲用や短時間の接触で健康被害は通常なし。ただし味は平板になりがち。
- 調乳・服薬・和食などは低ミネラル水が相性よし。用途で使い分けが現実的。
よくある質問
超純水を飲むと危険?
通常量なら危険とは言えません。ただし常飲の必然性は薄く、味も平板です。日常は軟水で十分です。
手で触ると荒れる?
短時間なら問題ありません。長時間触れると乾燥しやすいので、作業では手袋などを使いましょう。
歯が溶けるという話は本当?
主因は酸性飲料です。純水は強い酸ではないため、ふつうの飲み方でエナメルに実害が出る可能性は低いと考えられます。
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